アトピー
アトピー
アトピー性皮膚炎は『増悪・寛解を繰返す、かゆみのある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ』とされています。
アトピー素因とは・・・
皮膚の乾燥とバリアー機能異常があり、そこへ様々な刺激やアレルギー反応が加わって生じると考えられています。
バリアー機能異常を起こす原因として皮膚角層内セラミドの低下やフィラグリンの発現低下(遺伝子変異)が考えられています。
保湿・抗炎症外用薬(ステロイド外用薬・タクロリムス軟膏)が最も基本となる治療となります。
2020年よりJAK阻害外用薬であるコレクチム軟膏や2022年よりホスホジエステラーゼ阻害外用であるモイゼルト軟膏が承認を得たため2歳以上の方に使用できます。
アトピー性皮膚炎では皮膚のバリアー機能がもともと低下しているので、ステロイド外用薬などで炎症を治めても、保湿などのスキンケアを怠ると炎症は簡単にぶり返してしまいます。皮膚の清潔保持のため入浴、シャワー時は刺激の少ない石鹸で軽く洗います。それに加えていわゆる保湿剤の中から使用感のよいものを選んで塗ります。患者様の肌を診察し肌に合った保湿剤を選択します。炎症を抑えると共に、スキンケアをきちんと行うことがアトピー性皮膚炎治療で大切となります。
慢性的ではありますが、適切な治療をきちんと受ければ、いずれ治ったと同様の状態を目指すことができます。
また汗で悪化するという方も多く、また空気の乾燥や、皮膚に触れる様々な物質、ストレスなども悪化因子です。診察時には生活の指導も行います。
アトピー性皮膚炎の薬は日々進化しています。患者様の肌・ライフスタイルなどを考慮し積極的に新しい治療にも取り組んでいきます。ぜひご相談ください。
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