酒さ治療薬イベルメクチンクリーム
イベルメクチンクリームとは
イベルメクチン1%クリームは、酒さ(特に丘疹膿胞型)を改善する外用薬です。比較的効果の即効性がありますので、早ければ2週間程度で治療効果を実感できます。2014年に米FDAで酒さ治療薬として承認されており、安全性の高い薬剤で副作用も比較的少ない薬です。
酒さとは
びまん性の発赤と血管拡張が数か月以上持続する慢性炎症性疾患です。ニキビのような丘疹や膿胞が混じることがあります。
①紅斑毛細血管拡張型(第1度酒さ)
鼻、頬、眉間、おとがい部に一過性の発赤が出現し次第に持続性となります。毛細血管拡張と脂漏を伴います。
②丘疹膿胞型(第2度酒さ)
ニキビに似た毛穴に一致した丘疹や膿胞が加わります。顔面全体に広がります。
③瘤腫型(第3度酒さ)
丘疹が癒合して腫瘤のようになります。特に鼻が凹凸不整に盛り上がり赤紫色を呈します。毛孔が拡大してみかんの皮のような見た目となります。
④眼型
眼囲の腫れや結膜炎や角膜炎を生じます。約20%で皮膚症状に先行します。
酒さの原因は
基本的には原因は不明です。関与していると考えられるもの、悪化因子も含めていくつかあります。
・紫外線
・精神的ストレス
・アルコール
・刺激物の摂取
・ニキビダニ
・気温差
など
イベルメクチンはなぜ効くのか
酒さの原因であるニキビダニを減らす薬です。
炎症を抑える作用もあります。そのため②丘疹膿胞型の酒さに効果的です。
酒さの外用の治療薬には保険適応のロゼックスゲルや自費治療のアゼライン酸(AZA)がありますが、効果がみられなかった方にも有効である可能性があります。刺激も少なく比較的副作用が少ないため使いやすいお薬です。
保険適応?
自費治療になります。30gで2,750円となっております。
2014年にアメリカのFDAでは承認されている安全性の高いお薬です。
使い方
1日1回、洗顔してからスキンケア後に適量を塗ってください。
使用上の注意
刺激感の少ない製品ですが、人によっては使用中にピリピリとした刺激感があらわれることもあります。刺激が気になる場合は隔日にしたり2.3日に1度で使用してください。それでも症状が悪化する場合は医師にご相談ください。
妊娠・授乳中の方はお控えください。
妊娠・授乳中の酒さの方はアゼライン酸がお勧めです。
酒さにお悩みの方へ
酒さは慢性的な疾患であり改善には長期的な治療が必要です。
外用薬だけでなく内服薬も有効です。
BBLというフォトフェイシャルが有効な方もいます。
なかなか改善がみられない方は保険治療と自費治療を組み合わせながら治療していくことをおすすめします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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